「災害時における乳児栄養・授乳支援」研修

2021年02月03日

今回の研修でまた、いろんな思いがよみがえりました。 


【熊本地震】

妊産婦さんが集まる病院の 食料が底をつきそう。

ミルクやオムツが足りない。

などの情報を目にして、いてもたってもいられなくて

現地に向かったのは2016年4月20日

地震から6日目のことでした。

  • 産まれて退院したあと、家で寝ることができたのは 
    たった1日だけという赤ちゃん。
  • 産後の回復も十分でないままでの車中泊
    悪露のことなどデリケートな問題も。 
  • 一度も、沐浴できない赤ちゃん
  • 具合悪そうに、硬いフロアの上で寝ていた中学生くらいの女の子
  • 家に帰りたい、眠れないと涙ながらに訴えるおじさん。


区役所の保健子どこ課の方に お話を伺うと

妊婦さんや赤ちゃんが、どこでどんな風に車中泊しているのか把握できない。

まだまだ、それどころではなく

ご自身も被災されていながら何日も入浴もできず

働いていらっしゃる行政の方々。

急遽、有志を募って活動を始めました。

必要な支援は、刻々と変わっていきます。


■2016/4/29(当日から15日目)

支援物資の仕分けと

避難所になっている小学校に沐浴サービスへ。

生後2カ月から2歳前の子どもたち。

学校の保健室が事務局のようになっていて、

そこの台所のシンクで、ベビーバスを利用して沐浴。

給湯器が使えず、卓上コンロと電気ポットで湯を沸かし

狭いスペースで。

震災ごっこをしている子ども達。

(不謹慎だとやめさせてはいけません)


■2016 / 10 / 19
阿蘇  西原村へ

からだ学集塾の山岡 縁 様
高知県出身の山岡さん 熊本地震の避難所でマッサージ
この記事を拝見して、いてもたってもいられなくなり
山岡さんに、メッセージを送ったのが、始まりです。

山岡 縁さんにお世話になり子育て支援のお手伝い。


震災から半年

ご本人の自覚の有無に関わらずあまりにも大きな恐怖や不安は

お母さんや赤ちゃん、子ども達の身体に刻まれていました。

お母さん方の 相談内容は

普段の育児相談とは 全く違い

何と答えて良いのか 言葉に詰まる事もありました。

そんな方への支援に何が出来るんだろう?と無力さも味わいました。

それでも、赤ちゃんを産み育てることには希望の方が大きいと。

こちらの方が元気を頂きました。


保育園を避難所としてご提供されていた園長先生

子育て支援室のスタッフの方々暖かく迎えてくださいました。

ボランティアは、

けして「する側」の一人よがりになってはいけない。

受ける側の ご都合やタイミング

そして労力も必要なのです。

けして

「ボランティアをしたい人を受け入れるボランティア」

となってはいけない。

しかしながら現地の方のご協力なくしてはできません。

園児さんたちの笑顔に元気を頂いたのは

私たちの方でした。

子ども達のこの笑顔を守るために

親御さんはじめ 周りの大人が

どれほどの努力をされたことでしょう。

今回の研修でまた、いろんな思いがよみがえりました。

寄付のお願いはしていないのに
沢山の寄付金が集まりました。
使えなくなっていた赤ちゃんの体重計
オムツ交換のためにも厚めのヨガマット50枚

おんぶもっこ
など、お渡しできました。

岡山の災害時にもお役にたてました。

本当にありがたかった。

安心して授乳できる場所の確保も大事です。

液体ミルクに関しても、

国内メーカーにおいて製造・販売が可能となったのは2018年8月。

外国から物資として支援されてはいたようですが

まだまだなじみのなかった液体ミルク。

■乳児用液体ミルクプロジェクト」代表・末永恵理さんの
インタビューの記事

https://wedge.ismedia.jp/articles/-/8390?page=3

――液体ミルクの導入がこれまであまり話題にならなかったのは

少し待機児童の問題に似ているなと思いました。

不便さや悩みを抱えているのが一時期で、その時期が過ぎると保護者は

また別の育児に関する問題に行き当たるので、訴えている暇がない。ーーー

⇒ 本当に そう。
北海道支援で未使用の液体ミルク、東日本大震災でも使われず
2016年熊本や2018年岡山・愛媛で活用

母と子の育児支援ネットワーク


コロナ禍
震災
大変な事は、あっても
お互いを思いやり

絆を大事に
助け合っていきましょう。